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savoir faire@paris #154

ヨーロッパでは復活祭(イースター)前後の月は、カトリックの暦においても特別な時期です。今年のイースターは、巡礼地として知られ、観光地としても人気のロカマドゥーで過ごしました。以前からこの地方が大好きで、パリから気分転換によく訪れる場所でもあります。石畳の坂道を歩いていたその日、ローマ教皇の死去というニュースが飛び込んできて、教会周辺もいつもとは少し違った雰囲気に包まれたイースター翌日となりました。

偶然にも、フランスでは昨年冬に、日本では今年公開されたミステリー映画『教皇選挙(原題:Conclave)』が話題となっており、これをきっかけにヴァチカンや教皇制度に関心を持つ人が増えたように思います。現実の出来事と重なるタイミングに、改めて歴史の流れに目を向けた方も多かったのではないでしょうか。

今年の5月8日(祝日)は、第2次世界大戦の勝戦記念日(ヨーロッパ戦勝記念日)からちょうど80年目にあたる日。パリでは凱旋門を中心に毎年慰霊のセレモニーが行われますが、今年は例年にも増して大きな式典が催されました。またヴァチカンで新しい教皇が選出されたのもこの日。象徴的な重なりとして記憶に残る出来事となりました。

5月は祝日も多く、日が長くなる中で移動や旅行の機会も増える季節ですが、今年は例年以上に「歴史」や「信仰」に出会う場面が多かったように感じます。

par ATELIER LISBONNE